久留米かすりの種類・歴史

久留米かすりとは、福岡県筑後地域で生産されている綿織物です。
昔ながらの織機を使い「小幅」という横幅で約38㎝。
「機械織り・化学染色」の品物や、「手織り・正藍染」で
染められるものなどとモノづくりされており
日本三大かすりの一つでもあります。

 

久留米かすりの種類

大きく分けますと3種類あります。


①機械織り・化学染色「黄色の証紙」


機械織りで、化学染色で作られた久留米かすり。
黄色い証紙が貼られます。
化学染料を使用する事で、豊富な配色の久留米かすりをお楽しみいただけます。

 

 

 

 

 

②伝統工芸品「緑の証紙」

国の伝統的工芸品として指定を受けており、認定条件をクリアしたものには「緑の証紙」と「伝統工芸品マーク」が付けられます。
手織りで織られ、伝統工芸品に相応しい柄であることとされています。
染色は正藍染で染められるものが多いです。
※化学染色で染められ、手織りされているものもございます。

 






重要無形文化財

1957年に、木綿では初めて重要無形文化財として指定されています。
指定要件が無形の「わざ」そのものであるため、
その「わざ」を高度に体現している人または団体を、
保持者または保持団体として認定しています。
以下、認定条件
1.手括りによるかすり糸を作ること。
2.正天然藍で染めること。
3.手織り織機で織ること。
上記の方法で製作し、検査に合格したものが、「重要無形文化財」の証紙を貼られます。
厳しい条件を満たして作られる久留米絣は、非常に限られた数しか織られない、貴重なものです。





久留米かすりのルーツ

1800年頃、12〜3歳だった井上伝(1788〜1869年)という少女の発案がきっかけだとされています。

それまで無地の織物を織っていた伝は
ある時、色褪せた古着の白い斑点模様を見て、
「なんで斑点ができるのか?」と
布を解いて模様の秘密を探りました。

その後、糸に模様をつけ織り上げることで柄が生まれることを理解し
糸を括って藍で染め、織り上げて模様を生み出すことを考案したのです。
この技術を多くの人に伝え、久留米かすりの普及に繋がりました。